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防災編(3)

不同沈下を防ぐ(その1)

 

今回は、建物の被害の中で、たいへん多く、しかも補修がたいへん困難で、きちんと復旧しようとすると多額の費用がかかってしまう「不同沈下」について、考えてみたいと思います。

 

先ず不同沈下とは、どういうものかをご説明します。

(図1)をご覧ください。

 

 

これは自然のままの、やや傾斜のある土地です。自然のままの樹木や植物が植わっています。(縦の一点鎖線は、敷地の境界線です。)

 

この土地に家を建てようとするときに、よくやるのが、(図2)のような造成工事です。(破線は元の地面です。)

 

 

土地を平坦にするために、高い方の土を削って、その土を低い方に盛ります。もちろん樹木や植物は、除去されます。

これを1区画ごとに行いますと、それぞれの区画の間には高低差を生じますので、ここに鉄筋コンクリートの土留めを造ります。これを擁壁(ようへき)と言います。図の黒色のL型のものが擁壁です。

こうやって造成された土地に、(図3)のように家を建てます。

 

 

家の下部の黒塗りの部分は、鉄筋コンクリートの基礎とよばれる部分です。(この図例では、べた基礎の形式で書いています。)

 

さてここで問題なのが、家の一部分は削り取った土の部分(これを切土と言います)に乗っており、別の部分は盛り上げた土(これを盛土と言いいます)に乗っていることです。

土地というものは、雨降って地固まるという言葉もあるように、自然の状態では長年をかけて、締まったものになります。したがって、切土の部分は、しっかりと締まった固い地盤になっています。それに対して、盛土のほうは、土が盛られて時間が経っていませんから、切土の部分より締りが緩く軟弱なのです。

その固い切土の部分と軟弱な盛土の部分にまたがって家が建てられた場合、地震や台風などによって、建築物に強い力がかかったり振動が生じた場合に、軟弱な盛土の部分が沈み込んでしまいます。

こうして建物全体が傾いてしまうのです。これを不同沈下と言います。(建物によっては、地震や台風によらなくても、年月とともに自重だけで不同沈下を起こすこともあります。)

 

その傾いた状態が(図4)です。

 

 

かなり傾いていますよね。とても住めそうにありません。これは大げさに書いているのだろうと思われる方もあるかもしれません。しかし、分度器で測っていただいたらわかりますが、わずか2.5度しか傾いていません。このように、家というものは少しでも傾いたら、もうほとんど居住不可能になってしまうのです。

 

それで、このような事態にならないようにするためにどうするかというと、(図5)のようにします。

 

 

つまり軟弱な切土の上に建っている部分の基礎を、元々の地盤(図の破線)の部分まで掘り下げて造るのです。こうすれば、建物はどの部分も固い地盤の上に乗ることになりますので、不同沈下は起こらないというわけです。

めでたし、めでたし。

 

でもね、そうするなら、造成などせずに、(図6)のように、初めから自然な地面の上に、家を建てればいいんではないの?

 

 

造成などするから、軟弱な部分が出来てしまう。

土を移動させたり、擁壁を造ったりするのにお金もかかる。

元々植わっていた樹木や植物を除去してしまうのだから、自然破壊にもなってしまう。

何もいいことないじゃん。

だのになぜ造成するの?