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住まいづくり編

設計と施工を分離する

 

私は時々、文化センターなどの講演会やセミナーで、住まいづくりについて話すことがあるのですが、そこでいつも言っているのが、「設計と施工を分離する」ということです。もうかれこれ30年くらい、このことを言い続けてきました。

それはつまり、住まいづくりは、工務店やハウスメーカーなどの施工会社に設計も込みで依頼するのではなく、設計と監理は設計事務所に、そして施工のみを施工会社に、別々に依頼すべきということです。

 

そんなことをずっと言い続けてきたので、それでかどうかわかりませんが(べつに私の力ではないでしょうが)、最近では一応、家づくりにおいては設計事務所に設計監理を依頼するという方法があるということは、かなり多くの人に知ってもらうことができてきました。

 

しかしそれでも建売住宅はいざ知らず、注文住宅においても工務店やハウスメーカーに施工も設計も込みで依頼している人は、今もかなりおられるのではないでしょうか。

私はそれが残念でなりません。

 

3月に福島において原発事故が起こってから、世間では原発建設を推進する経産省の中に、それをチェックし規制する立場の保安院があるのはおかしいなどと言っていますが、注文住宅において施工会社が設計も行うというのも、それと同様におかしいことです。

なぜならば、そこには設計内容や見積内容や工事内容を、第三者的に(あるいは建築主サイドから)チェックする体制が全くないからです。

それに目をつぶって施工会社に設計も込みで依頼するというのは、家づくりのチェック体制を建築主(ユーザー)自ら放棄しているのですから、本当におかしなことだと言えます。

 

しかし、このことについては、設計事務所側にも正すべき点があります。それは多くの設計事務所が、ともすると作品主義、デザイン偏重になっていることです。

設計事務所の所長である建築家が、自らのデザイン的個性を強調し、それを誇って、そこで勝負しようとしています。ですから一般の人は、設計事務所(建築家)とは作品を作る人、デザインをする人というイメージを持ってしまいます。

しかし設計事務所(建築家)の本分は、そこにあるでしょうか。

 

私は、設計事務所(建築家)の本分、すなわち本来尽くすべき務めは、常に建築主(施主、ユーザー)の “味方”であることだと思います。

建築デザインの腕前も、それが建築主の“味方”であることに役立つから価値があるのであって、建築主の“味方”にならないようなデザイン能力など、何の価値もないと思います。それなら、彫刻かオブジェでも作るゲージュツ家になればよいのです。

 

いやしくも設計監理報酬をもらって仕事をする以上、それはすべて建築主の“味方”としての立場から行われるのは当然のことです。

設計事務所(建築家)が、そういう姿勢をきちんと示してこそ、設計と施工を分離することの意味が、建築主に理解してもらえるのだと思います。