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設計編

適材適所の構造・・・混構造について

 

建築物の構造には、いろいろな種類がありますが、一戸建て住宅によく使われるのは、木造、鉄筋コンクリート造、鉄骨造の3つです。

それぞれは更にいくつかの工法に分けることができます。

木造は、軸組み工法(在来工法ともいう)と、ツーバイフォー工法

鉄筋コンクリート造は、ラーメン構造(柱梁構造)と、壁式構造

鉄骨造は、重量鉄骨造と、軽量鉄骨造です。

 

ではこれらの内、どれを採用するかということですが、それは敷地の条件、建て主の好み、建物に要求さえる特性などの諸条件によって、最も適した構造が何かを検討して決定することになります。

ただ、ここで皆さんに申し上げたいことは、これらの構造・工法は、一つの建築物で混用できるということです。

そのことをご存じなくて、木造なら家全体を木造で、鉄筋コンクリートなら家全体を鉄筋コンクリートで造らなければならないと思っている方が多いのですが、そんなことはありません。

例えば1階を鉄筋コンクリート造で作り、2階を木造にするなど、部分部分で、それに適した構造を採用することができます。

このような造りの家を、混構造と言います。

 

これについては、防災編でもすこしふれました。

土砂崩れなどの危険のある場所では、土砂の直撃を受ける恐れのある部分を強固な鉄筋コンクリート造にして、その他の部分を木造にするとか、洪水や津波の恐れがあるところでは、水没する可能性のある部分を鉄筋コンクリート造にして、それ以外の部分を木造にするなどの方法です。

実際に、東日本大震災の津波では、このような構造の家が被害を免れた例が、いくつも見られます。

 

防災以外のことでも、混構造を採用することが有効な場合が、いろいろあります。

例えば3階建て住宅で、1階に広いLDKの空間が欲しい場合、すべてを木造で建てようとしますと、1階にはかなりの耐力壁(または筋交い)が必要になり、大きな空間を作ることが難しくなります。

その場合、1階を鉄筋コンクリート造または重量鉄骨造でつくれば、自由に大きな空間を作ることができます。

あるいは1階に2台分くらいの屋内駐車スペースをつくりたい場合も、上記と同様の考え方ができます。

また、鉄筋コンクリート造の壁はは、木造の壁に比べて、遮音性が優れているので、ピアノ室とかオーディオルームなど、遮音が必要な部屋を鉄筋コンクリートで造れば、高度な防音が可能です。

あるいは前の道路が大型車が頻繁に通行するような土地の場合なども、木造住宅では振動と騒音に悩まされることがありますが、道路側の壁面を鉄筋コンクリートにして基礎と一体に造れば、その緩和に大きな効果があります。

 

このように、それぞれの敷地条件や設計条件に合わせて、それに適した構造・工法を選定することは、家造りの基本と言えます。

ですから混構造のことも、常に選択肢の一つとして考慮に入れながら設計することによって、より良い家を作ることができます。

 

こういった混構造の家を設計することは、住宅の経験の豊富な設計者であれば、少しも難しいことではありませんし、工事自体も、一定レベルの技術力がある施工会社(工務店)にっとては、別段難しいことでもありません。

しかし、残念なことに、ハウスメーカーの規格型(商品化)住宅では、それができないものが多いようです。

いつもハウスメーカーの住宅を悪く言うようで申し訳ないのですが、適材適所の構造・工法の採用という、家造りの基本的事項において、規格という名の大きな制約のあることは、ハウスメーカーの家づくりのシステムの大きな欠点だと私は思います。

より良いことをすることに制約のあるようなシステムは、やはり根本的に問題があるのではないでしょうか。