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住まいづくり編

デザイナーズハウスって何?

 

前回は「作品」という言葉について書きましたが、最近もう一つ、私が気になっているのが「デザイナーズハウス」という言葉です。

 

これが、どんな時に使われ始めたかというと、建売住宅で、開発業者が外観や内装を建築家にデザインさせたものを「デザイナーズハウス」と銘打って販売し始めたのがきっかけです。

それまでの建売住宅は、施工会社(ハウスメーカーや工務店)に属する設計士か、あるいは下請けの、主に確認申請などを仕事とする建築士が設計したものが殆どだったのですが、デザイン的な仕事を行うことのできる建築家(設計事務所)を起用して付加価値を高め、他社との差別化をはかったのが「デザイナーズハウス」であると言えます。

 

そのように建築家を起用するというのは、それまで安かろう悪かろうのイメージが強かった建売住宅の質の向上という点では、歓迎すべきことだったと思います。

ただ残念なのは、その建築家のタッチした仕事内容が、外観や内装の表面的なデザインに留まっており、住宅設計においてより重要な、間取り・立体構成・機能性・居住性・経済性といった点においては、生かされたわけではなかったことです。

つまり建築家は、狭い意味でのデザイン行為をおこなっただけで、本来の建築家の職能を果たしたとは、とても言えません。

 

したがって、これはあくまでも「デザイナーズハウス」なのであって、決して「アーキテクツハウス」ではないわけです。

その点は、業者側も分かっているのか、「アーキテクツハウス」と言わず、「デザイナーズハウス」と言っているのですから、それはそれでよいのですが、最近、設計事務所が、自ら行う設計・監理の仕事について「デザイナーズハウスを身近に」などというキャッチフレーズで広告宣伝を行うところが出て来て、私は、あれれ?と思いました。

 

設計事務所がクライアントから直接の依頼を受け、施工会社から独立した立場で設計・監理の仕事を行って建てる住宅は、「アーキテクトハウス」と言うべきであり、開発業者などの下請けとして、表面的なデザインをしただけの「デザイナーズハウス」とは、はっきりと一線を画するべきではないでしょうか。

それを設計事務所みずからが曖昧にしては、いけないと思います。

 

一般の皆さんが、建築家(設計事務所)の本来の仕事と、それに似て非なる業者の下請け仕事とを混同することがないよう、私たち建築家は、その自覚と誇りを持って、この点を明確に社会に伝えていきたいと思います。